内容説明
若い男女のマルクとレア。パリで働くマルクは、休暇をシャンパーニュ地方の田舎にあるヴィラでレアと過ごすことになった。ヴィラはマルクのボス、デビッドの持ち物で、森の中に一軒だけひっそりと佇む美しい家にふたりは大喜びだった。レアはここでマルクと存分に愛し合う休暇を望んでいたのだが、その愛欲の時間もデビッドからの頻繁な電話に邪魔された。ある日、デビッドからマルクにパリに戻るようにという電話がくる。出かけようとするマルクをレアは必死で引き止め、不愉快な電話を壊してしまう。連絡のつかなくなったデビッドは心配して別荘にやってきた。ドア越しにデビッドの姿を見たふたりがとった行動は、彼ら3人の運命を大きく狂わせることになる…。
★男女の「愛」と「官能」を、サスペンスフルに描写した力作!女性監督シェエン・キャロンによる本作は、警察の取り調べ室シーンから始まり、随所に尋問の映像を交えながら、孤立した家の中で起こった事件を解明していくサスペンスフルな展開。男(マルク)と女(レア)は閉ざされた家の中で関係性を刻々と変えていく。愛の不確実さにおののくレア、そしてレアの激しい愛を受け入れがたかったマルクが、第三者の介在によって、初めて抑圧された愛を爆発させる。だがその暴力的ともいえる愛は、皮肉にも、大きな犠牲を払わないと知りえなかった愛だったのだ…。フランス語原題は「ピリピリした状態」という意味で、ふたりの愛の関係性を暗示している。